雨です

昨日からお盆休みという方も多いのでしょうね


開店していると思われていないのか
teto²は 静かです  笑


テトさんと父さんはテトさんの友達と近くの水族館へ


パソコンをギャラリーに引っ張ってきて
秋の企画展の準備を・・・


そう思いつつ
ため息が一つ


やきもの市の少し前から
以前のようにブログをサクサク書けなくなったわたくし

実は書こうと思っていることがあったのですが
これまでうまく言葉が出てこなかったのです


今日は何だか書けそうな気がするし
きちんと書いておきたいので。。。。。

相変わらず長くなると思います(お暇な方のみお付き合いください)






7月初め

今の自分にとってかけがいのない 大切な大切な方が
急逝してしまいました

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その方は
私が野口整体の流れをくむ(この表現でいいのか?)
身体教育研究所という
自らの体を見つめ育てる稽古会で指導してくださっていた
室野井さんという女性

体の本来の動きを感じ 
体が持っている力や奥深い息遣いのようなものを
育て味わうその稽古会で

私に新しい世界を教え 
厳しく 
鋭く
しなやかに
どう生きて行くべきか

ほんとうに大事なことを

言葉は少なかったけれど
それはもう本当に丁寧に

ほかの人ではあんなふうには指導してはくださらなかったであろう
室野井さんの持つ 美しく繊細な感性で
伝え 教えてくださった





子どもが出来た6年前には
指導者としてこれまで厳しく接してきた室野井さんが
私の大きくなっていくお腹に手を当て
氣を送る(愉氣する)時

包み込むような 優しい雰囲気をまとっていることに少し驚いた


なぜって

集中力のない私は
室野井さんにとって
ちょっとイライラするぼんやりする生徒だったと思う

だから私は いつも室野井さんが怖かった

ガラスを吹いたその後に
眠くなる体を引きずって夕方札幌まで稽古に行くのは
かなりしんどく
稽古中 舟を漕いだり
ぼんやりすることが多い私に

言い訳は一切許さず

ビシッと厳しく 集中するよう にと言われた

そのお顔は般若のように見えた


また ある時は 
当時の体の不調を 稽古の流れでなんとかよくできないかと
とんでもない愚問をしてしまった私に

とても悲しそうに
そして呆れたように
「あなたはこれまで何をこの稽古の中で感じて来たのですか?」とだけ
おっしゃられた

この愚問の愚かさ具合に のちに自分で気がついた時には
「あぁ 室野井さんはさぞやがっかりなさったことだろう」
そう 反省したけれどあとの祭り

それからもちょくちょく また怒られるんじゃないかと
怖くて仕方がなかった 笑

妊娠するまでは室野井さんは私にとって
厳しくて妥協を許さない 怖~い先生 というイメージの人だったから


そんな厳しい室野井さんが
テトさんがお腹に入ってからは
本当に女神様のような優しさで 気遣ってくださった

慈愛という言葉を体現したような接し方だった

出産後も我が家までいらしてくださり
テトさんを抱き上げる時には
誰よりもそっと
本当に大事なものを扱うように抱いてくださったのを覚えている


テトさんが1歳半くらいの時
稽古会にテトさんを連れて参加した

室野井さんは「好きにさせといていいわよ」と言ってくださったけれど
やはり他の方の邪魔になってしまうと思い
その後は 稽古会からは足が自然と遠のいてしまった


でもいつも心の中には
「テトさんが大きくなったら 室野井さんに会いに行かなきゃ」という思いがあった




子育てをしていても

室野井さんと稽古の中で何度もやった
「人の体に触れる時のこちらの体の使い方」 
が どれだけ生かせたことだろう

テトさんが大きくなって行く中で
彼の中で育っている物を
壊さないよう どう守り育ていくか

そんな事を考えたり悩んだりする時
これまでどれだけ 室野井さんが指導して来てくれたことが
私の指針となってくれただろう


ガラスを吹く時の体の使い方だって

ギャラリーをしつらえる時の大事にしていることも

今の自分の芯になっていることは
室野井さんの影響をしっかり受けて出来上がっていると言っても過言でない



そんな話も 稽古に復帰したら
今度こそ感謝もこめて たくさんお話しできるかな…


そんなふうに思っていた





でもここ2年ほど
お手紙すら出さず
本当に不義理で
(次に稽古に行ったら 自分で稽古もせずに来た事をきっと怒られちゃうと怯えて連絡が取れなかった情けない私)

やっと 今年に入ってから
「今年こそテトさんと稽古に行こう」
そう 腑に落ちるように 心構えが固まったので
夏からまた稽古に~♫と思っていた矢先の訃報だった



亡くなる2か月前まではこれまでと同じように稽古会はなさっていたようで
でも体調は悪く
ひと月前の6月にはすべての稽古をお休みになさっていたそうで・・・

ずっと稽古に通っていた方もびっくりした訃報だったそう

体調が悪くなってからは
病院に行かれたが
すでに手の施しようがないほど病魔は進んでいたそうで

でも本当に誰にもその事は言わず

死というものを
きちんと受け止めて

静かに静かに旅立たれたそう

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自分は室野井さんのように死んでいけるだろうか?

1年前に死んだゴンちゃんというおじーさん猫の死にざまを思い出す
体が朽ちて行くその痛みに
ただひたすらじーっとうずくまり耐え

その時が来たら
自ら立ち上がり ふらりと外へ出て行った
そして戻らなかった





急な訃報だったので
お葬式には出られそうになく
でも まだご自宅にいらっしゃるというので 式の前日
テトさんを連れて室野井さんのお宅へお別れに行った


もうお話しできないその姿に唖然としつつ

「長い間 連絡もせず 本当に失礼しました
おかげさまで テトちゃんこんなに大きくなりました」

「また稽古ご一緒したかったです
まだまだ教えてほしいこと たくさんあったんです

本当にありがとうございました」



そんな事しか言えなかった







後悔しても遅いと
これまで何度思ってきただろう


でも今回ほど
自分のふがいなさに
情けなくなってしまった

厳しい先生を怖がってなんかいないで
どうしてもっと早く会いに行っておかなかったのだろう・・・・・

悔しくて涙も出ない




人は死んで行くと同時に
時に
これほど強烈にいろいろなものを他の人の中に残して行くのだな

もうひと月経ったけれど
後悔はますばかり




なんでもっと稽古の時間を大事にしなかったのだろう
あれだけ素晴らしいものを伝えようと必死で稽古してくださっていたのに
 
なぜもっと丁寧に 室野井さんの感性を味わわなかったのだろう

共に感じた体の動きや うわべでない身体の共感
もったいないことをしてしまった

本当に






お別れにテトさんを連れて行き
すっかりお痩せになったお姿で寝てらっしゃるのを見て
テトさんが怖がるかな。。。と思ったら

「あ 室野井さん 今笑ったよ」

なんだか私にも 口元が少しゆるんだような気がした
「大きくなったね~」と声がするようだった

一緒に行った稽古仲間の方が
「まだここにいるかもね」

私にもそんな気がした






後悔してばかりもいられない

教えてくださった事
伝えてくださった事

無駄にしないために

自分がどうするべきなのか


もう頼る人はいない

自立して
進んで行くしかない






室野井さん ありがとうございました






現代舞踏家であり女優さんでもあった室野井さん
『あの世の出来事』
というタイトルの舞を以前見せていただいたDSC_2247-加工

昔から
この世とあの世を行ったり来たりしているような方だった

このお盆

きっと帰ってきてどこかの盆踊りで舞ってらっしゃるだろうな