由仁町 工房ワタリガラス 日々のあれこれ   

                                                                                        北海道の由仁町にある小さなガラス工房と小さなギャラリー                                                                 日々の暮らしの中でささやかだけど幸せをくれる                                                          そんな丁寧に作られた器やクラフト雑貨・アート作品を作家の手からあなたの手へ

・復帰への遠い道のり 2017

こちらは日々の雑多ブログです
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こんな少量生産でも

火を落として 落ち込みまくっていた時に
昔から作品を気に入ってお買い求めくださる常連のお客様から写真添付つきメールが。

「この写真と同じものありますか?あれば贈り物にしたいのでお返事ください」

DSC_2710

その写真には以前お買い求めくださった 
お酒を飲むための片口と ぐいのみ2個が写っていました。


DSC_2050
(写真の作品ね♪
この写真は私が撮ったもの)






丁度 片口は同じものがひとつ在庫であり
ぐいのみも 火を落とす前に別の方に注文いただいていて作ったところだったので

「在庫あります」のお返事を。

翌週
そのお客様は 車で1時間ほどの町にお住まいなのに
ご夫婦でわざわざ由仁までいらしてくださいました。

ご所望の作品以外にも 追加で小さなグラスもお買い上げくださり
本当にありがたかった。
なんだか弱っている背中をさすっていただいたような出来事でした。







また 
こんなお話があった少し前・・・

火を落とすかどうか 体調が崩れて悩んでいた時にも
友人からの紹介で
贈り物にしたいから花器を作ってほしいと制作依頼のお話をいただいていました。

そのお話には今回はお答えできそうになく 私からお断りしたのですが
その時も 「この先いつでもまだ頼むこともあるから 今回は体を最優先に♡」
と言っていただき
仕事を断る不安をお気づかいで払拭していただき
本当に良いお客様に支えられているな。。。と思ったものです。
(Sさんありがとうございま~す♡)





お客様だけでなく こんなお話しも。

ずっとおつきあいしていただいている東京のギャラリーで 
4月下旬にグループ展に参加する予定だったのですが
火を落とした時に 作品がほとんどたまっておらず
これはすぐお仕事お断りしないと失礼だと思い 店主さんに電話し
「これまでの1カ月ほどで作った物しか出せないとご迷惑なので
DMをまだ作っていなければ 辞退させてほしいのですが…」と伝えると

「大丈夫ですよ~ 少なくても。 マナさんの作品 待っていらっしゃる方もいますし
ご無理のない範囲で送ってくださいね」と優しく言っていただき

こんな少量生産でも
作ったものをしっかりと誰かに届けられるだけ
制作したかいがあった。。。。。涙

そう思ったものです。






わたしの制作ペースは 
子供ができる前までは 1年の間 2~3回窯に火を入れて 
作りためたものを 火を消した期間に依託で販売していただくために 仕上げてお店に送ったり
自分で個展をして発表したりしてきました。


なので
どこかで 火を入れたからには それなりの仕事量をこなし
それを世に送り出さなければいけないと思って来ました。
(趣味でやっているのではなく 仕事としてやってきたので当たり前のことですけどね)


経費の上でも 
環境を汚してまでする仕事なのか?という自分のモラルの上でも
無駄が多すぎる自分のスキルの上でも
その自分を縛って来た しばり的な気持ちは
こんな休み休みの今の自分の中にもちゃんとあって
時として自分を責めます。

「ちょっとしか作れないと
やる意味ないじゃない!
そんな少ない作品だけを発表するなんて恥ずかしい!」



でも
本当にそうだろうか?




少なくたって
それぞれの作品はその作品ごとに一生懸命作ったのだから
なにも一堝使い終える期間作ったものが揃わなくても
自信を持って世に送り出してもいいんだよね?

もちろん 今回 経費的には無駄も多かったけれど
その無駄を持ってして学んだことは多かったはず。



こんなふうにして最近
自分を縛っていた思いを
こういう温かい周りの方々やお客様のおかげで
優しくほどいていただいている気がします。


もちろんこういう縛り的意識は自分を律する上でも必要だし
一人自営業の私には こういう気持ち
なければうまく回して行けないというのもわかっているので
全否定はしませんけどね。




自分が作りあげてきた 自分に対してのルールや
身につけてきた価値観。

これは仕事をしていく上でだけじゃなく
生きて行く上で 
自分を律したり 鼓舞したり モチベーションを上げる際に
とても大事なものではあるけれど

ある時ふと気がつくと
柔軟に物事をとらえられない原因や呪縛や足かせになっていたりします。
(変に気まじめで頭の固い自分は特に 笑)




今年の冬は
「これだけしか出来なかった・・・」
ではなく
「こういうものがつくれた」
という事実を 高評価も低評価もせずありのまま受け入れて

少量でも作れた作品達を
責任もって世に送り出してやろう。




DSC_2449と いうわけで今日もこれから
仕上げお仕事~♫

埼玉のお店に依託でお願いする分です。
がんばりま~す!

仕上げ仕事
吹きあがったガラスの器やグラスの底を研磨し その白くなった部分を磨くというお仕事
上手な人だとこの仕事全然必要でないの。
平らなところに乗せて ガタガタもしてなくって 曲がらず吹けるから。
私はいつも3分の1くらいは なにもせず出荷できるけど 
まだまだ 未熟だからこの仕事やらねばならぬ。。。(T_T)







自分を縛って来た呪縛については
仕事上のものだけじゃなく
生きて行く上で いつもつまずく原因になっていて 
ここ何年も ずっとそれを手放したいと悩んでいるものでもあります。

これについては
あらためて記事書こうと思います。






















苦渋の決断

みなさまこんばんわ。

実は残念なことがありまして・・・・・


今晩窯の火を落としました。


本来だったら3月末か4月頭まで火を入れて制作にいそしむつもりでおりましたが
窯の坩堝の状態がかなり危険なところまで来ていたのと
自分の体を一度きちんと検査する必要がありそうなので

苦渋の選択でしたが
火を消しました。トホホ



本当に悔しいし(火入れして2カ月しないで火を消すなんて こんなこと初めてだし~)
まだ全然やらなきゃならないことあるのに~
仕事も一つお断りしなければならなくって・・・・・
 
しかもこの後 体がそれほど大ごとでなければ
あまり時間を開けず火入れをしなければならないかも知れなくって
そうなると極寒の中での窯直しや坩堝替え。。。考えるだに恐ろしい。

さらに恐ろしいのは
続けて 火入れしなければならなくなれば
ギャラリーやりながらのガラス屋さんということにもなるわけで・・・・・

できるのか?そんなこと???





でも

大事なことは

まず体が本当に大丈夫な状態なのか?

ガラス吹くとか
ギャラリーやるとか
仕事受けて展示会に参加するとか・・・・・

そんなことよりも

この先家族と健やかに笑って過ごせるのか?

これにつきます。



苦渋の選択と書きましたが

実は 
坩堝の底を覗きこんだ時に
前なら「どうしよう・・・・」って悩んでましたが

今日はなぜか素直に
「火を落とそう」
そう思えました。

これはきっと
火を落とさないと大変なことに(窯にとっても私の体にとっても)なるよ~って
お告げみたいなものなのかもしれない。

きっと英断だったと
後で思えればいいけれどね。


知人友人の皆様
なんでもないことを祈っててくだされ~。
ただのお年頃現象の一つでありますように。



とにかく早くきちんと調べてすっきりしたい。
元気なって またガラス吹ける日を迎えたい!



というわけで
本当にカテゴリー「復帰への遠い道のり」だわ~。。。
と思いつつの
投稿でした。

またしばらく更新できないかもしれないし
この気持ちどこにぶつけりゃいいの~!的な記事書くかもしれません。笑

覗きに来て更新されてなくても
ご心配なく。
きっとどんなことあっても
笑い飛ばして 後で記事書きますので。



ではしばしのごきげんよう~











一応抜けてはいません

今日初めてこの記事に飛んできた人がこのタイトル読むと・・・・・
髪の毛の事じゃありません。笑(旬の芸人 トレンディー・エンジェルさんのせいでそう読んじゃう?)



昨日の記事からの続き

心配させることばかり書いといて 放置はよくないので 続編です。
記事投稿してからも やはり坩堝抜けてたらやだな…と
心配で眠れそうになかったので 夜中に窯を見に行くと・・・・・

一応 原料を投入した量はほぼ坩堝の中に煮えてちゃんとある模様。ほ~~~っ

まだ穴は開いてはいないのね。

でも油断はなりません。
抜ける可能性は大だと肝に銘じて仕事します。

それにしてもガラス屋さんって なんというか不安な仕事だよね。。。。。

出ていくお金が多すぎるし
個人でやるには 窯を維持するのに技術だけでなく
精神的強さがないとやってられない。

ま 本来なら何人かで制作するから
交代で窯番がいたりするのでしょうけどね。

こういう点でも陶芸とは違って
独立して一人で窯持ってやっている人口は極端に少ない。

ライバルは少ないわけですが・・・
(道内で自分で窯持って全く一人でやってるガラス屋さんって10人いるかいないかだろうな)
今さらながら 好きでないとやれない仕事だわね。。。と
呆れてます。笑


窯がこんな状態ではありますが
なぜかそんな時に限って ありがたいことではあるのですが
注文が次々入ります。

これは神様が 「抜けるかもしれないからぼんやりせずにどんどん作りなさい!」って
言ってるんだと 自分に言い聞かせて
急ぎの注文には 「もしかしたら…」と前置きをしながらも
すべてお受けしてガンガン制作しますよ~!


初詣のおみくじで
「時には 人間の力ではどうにもできないことも起こる
そんな時には神頼みも大事である
その時は頼る神様を選ぶこと」と

何やら不思議なお告げをいただいていたので(笑)

まさに今は「火の神様」「ガラスの神様」に 神頼み。


どうかあと3カ月ほど
無事にガラスが吹けますように






ガラスの神様で思い出したのですが
修業時代師匠のところで読んだ 本の中で
カガミクリスタルにいらっしゃったデザイナー佐藤潤四朗さんが
「ガラスの神様」をテーマに作品つくりをされていたな…と。

その記事見つけましたので興味のある方読まれてください♪
ラストにリンク貼っときます。

私も久しぶりに読んで 潤四朗さんのスケッチみて
自分なりの「ガラスの神様」作ってみようかしら。。。と思いました。

スケッチが素敵ですよ~♡


ガラスの神様














不安なことはまだ続く

今年の冬は穏やかです。

といっても同じ北海度では
「うちは今年まだ1度も雪かきをしてない」なんてとても言えない
積雪がものすごいことになっているところもあるようです。

気温も昨年の11月とかの方が全然寒かった。

家の居間や台所に断熱材を入れたおかげもあり
これまでは2台ある灯油ストーブをフルに付けていたのに
今年は昼間など消せる時間もあるほど。

“過ごしやすい”というのは なによりです。
この冬は せめて 家の方くらい快適であって欲しいものです。


というのも
仕事場ではまた一つ不安要素が・・・汗



火を入れてまだ半月といったところなのに
さっき新しい原料投入するのに
坩堝(るつぼ)の底まで残っていた古いガラスを掻い出したら・・・

堝の底に何やら怪しい光が・・・



DSC_2546坩堝はアルミナ質の陶器のようなもので出来ていて
ガラスを溶かすたびに少しづつそのアルミナ質が食われて
薄くなっていくものなのですが

だいたい私の仕事のペースで4か月ほど使っていると
坩堝が薄くなってきたところには窯を温めている外側の炎の光が
うっすらと透けて見えるようなピンホールが出来て来ます。
それでもまだしばらくは使えるのですが
以前6カ月使い続けていて 
そのピンホールから穴が開いて亀裂が走り
坩堝が割れて 原料(溶けたガラス)が
窯の底に流れてしまったことがありました。

イメージとしては福島の原発のようなメルトダウン直前と言う感じです。(こわ~~~)


もちろん
そういう緊急時のために 窯の底には
「ガラス溜め」と言われる部屋のような個所も作ってあり
もし坩堝が抜けたら(割れることを抜くと言う)
「ガラス溜め」の前の扉のような部分を外し
溶けたガラスを掻い出す作業をしなければならないのです。

これが結構大変な作業。

割れてすぐ気がつけば まだガラスは柔らかいので少しは掻い出しやすいのですが
割れたことに気がつかないと
固まったガラスを のみとトンカチで はつって(たたいてはがす)
取り出さなければならない・・・。

もちろん窯は火を落とし
坩堝も交換しなければなりません。


つまりはガラス屋さんにとり「堝を抜く」と言うのは最悪な事態。


その危険を感じるような
ピンホールのようなものと かすかな亀裂が 坩堝の底に見えているじゃあ~りませんか!!!

本来なら3~4か月後に出るはずのその光。

やはり今回窯を一度プチ爆発させちゃったり
制御装置の設定ミスで2度も窯の火を止めてしまい
一度など1400℃近くからいきなり700℃くらいまで温度を下げてしまったり・・・・
(ぁ!これはまだ言ってませんでしたね?笑)

もう普通に操業出来ている方が奇跡な感じなので
原因は諸々考えられて
そのピンホールらしきものも 出来ても当然なのかもしれない。

かといって 大丈夫かもしれないのに(その見極めがなかなか難しい)
火を落として坩堝を交換する気にもなれません。


坩堝が抜けたら 溶かしたガラスが異様に減っていることで気がつくので
明日の朝起きて溶かした原料の量を見て調べるしかないのです。


しかもちょとずつ漏れることもあるらしいので
その見極めも難しい。



でもね



もう腹くくってるので
「そういうことも起きますよ~」 くらいに考えて
もし“抜けた”とはっきりわかったら

そこはきっぱり諦めて 

ガラス溜めからのガラス掻きだし&坩堝交換
やるしかないのです~。。。涙


ま、一応急ぎの注文はこなしたので

最悪 坩堝代がかかるとか 制作期間が半月ほどなくなるとか・・・


命取られるわけでもないので・・・

なるようにしかなりません。笑



もう ここまで てんやわんやで始まると
始めが酷かったので
結構メンタルは冷静。

やれる中で精一杯やる! これにつきます。


不安は不安ですが
明日の朝起きて 窯の中見てから考えま~す。


というわけで
今晩はお休みなさ~い。





は~~~
どんなガラス吹いているとか
新しい作品の写真とか
載せられる日はまだ先になりそ!

がんばろ~。





始まりました なんとかですが・・・笑

1年で一番好きな日 「冬至」の日から
ガラス吹き始める予定でしたが・・・


結局持病のぎっくり坐骨が悪化

それでも火が入っているのでもったいなくって
その日の午後から吹こうかと思いつつ
でも痛みが治まらず FBで「仕事したいけどできな~~い!」とつぶやいたら・・・・・

そりゃま~ たくさんの人が心配してくれて
そしてまた皆さん 無理しようとする私の性格もよくわかってらっしゃって
「絶対ダメ!」「休みなさい!」
「目先の利益にとらわれると後でしっぺ返しを食らうぞ~」とまで脅されて

さすがの頑固な私も観念

結局23日から吹き始めました

吹き始めたとはいえ
最初は年末までに注文もらっている箸おき100個
ひたすら作るわけなので
これは吹くお仕事と言うより
ガラスを型へ流し入れて 整形して ポンと型から出して そのまま冷ましの炉へ入れる
この繰り返し

のんびり動いていると
種が固くなっちゃうし 安い作品に時間かけてられないから
この作品を作る時は ただもうひたすら
ずーっと工房の中を走り回る感じなのですが

今は走れない・・・

走れないどころか普通には歩けない・・・

なので まるで80歳のおばーちゃんのようにゆっくりゆっくり仕事しました 笑


もし 80にもなってもガラス吹けている元気があったら
きっとこんな感じなのかしら…と
一人クスクス笑いながら


出来上がった数も
いつもより全然少なかったけれど

それはそれ

何よりこうして 工房で溶けたガラスを巻きとっていることが
今回ほどありがたく 嬉しく感じたことありません

無理してないとは言え 体の方はまだ全然本調子ではありません

ですが 今回の火入れ
工房の機器や窯が 
あれだけ何度も(実はあの後2度ほど不注意でまた別のポカやらかしました)ピンチになりながらも
一様それなりに稼働してくれていることが
心強い!ありがたい! (少しの不具合の理由もおぼろげながらつかめてきたし)

本当なら
今頃窯がぶっこわれている事態になっているとか
壺が割れて仕事出来なくなるとか・・・

結構大変なことになってもおかしくなかったのですが

ぎりぎりのところでなんとか助けていただいた感じです(見えない力に)



謙虚に
そして 体がいままでとは違うという事 肝に銘じて
体が動かないということは
頭の中の筋肉=脳みそも 今までのようにはいかないという事

それを受け入れて

判断能力やチェック能力落ちているなら
これまでの何倍も気をつけて
確認して


これが長く続けるコツですね。。。

ほんとに80歳までガラス吹けるとは思わないけれど

でも ゆーっくりのんびりでも
自分の好きなガラスを1日20個くらい作れるおばーちゃんってのもいいかもね・・・


とにかく始まったので
年末までもうひと仕事がんばります


DSC_2383
冬至の日はデトックスの日だったそうで・・・・・
私としては体も心も 老いを受け入れて
本当に新年より 始まりの時と言う感じの日でした~
体の方のデトックスはまだまだ続いてますが…笑














プロフィール

工房ワタリガラス

北海道の由仁町という町でガラス工房をやっております。冬はガラス屋さん 春から秋まで小さなクラフト&アートのギャラリー(テトテト)の店主をやっております。        
息子(テトさん・ニックネーム)の子育て落ち着くまで こんなペースでお仕事変わります。日々の暮らしのあれやこれ 自分の作品や工房の事、Gallery teto² の裏話等々綴っております。
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